インフル、注意報レベル。過去10年で最も早く。
厚生労働省は10月20日、全国約5000の定点医療機関に
10月9日から15日に報告されたインフルエンザの感染者数は
54,709人で、1医療機関当たり11.07人だったと発表した。
前週比1.11倍で、自治体の「注意報」の基準となっている
10人を超えた。
過去10年で最も早い。国立感染症研究所によると、全国の
推計感染者数は約38万人に上る。
現在の集計方法になった平成11年以降、この時期に1機関
当たり10人を超えたのは、新型インフルエンザが流行した
21年を除いて初めてという。
初の警報「謎の熱」患者急増。喉の痛みや目の充血も。
例年、10月中旬は感染症の患者は減っているが、病院では今、
新型コロナでも、インフルエンザでもない発熱患者があふれている。
何が起きてるのか?10月19日午前9時半、東京都内にある
「内科外科クリニック」では、開院から10分も経たずに、
午前の予約はいっぱいになった。
院内の待合室は、発熱を訴える患者が途切れることががない。
院長:「今風邪をひいている人の中で、インフルエンザでも
コロナでもなく”不明な高熱”という人がいて、喉の痛みや咳や目・・。
という人もいる。」
4日前に発熱したという20代の男性。
喉の痛みなどに加え、目の充血があった。
院長。「コロナの抗原検査=陰性、アデノウイルス=陽性。
症状の3徴候も揃っている。熱と喉の痛みと目の充血。
「咽頭結膜熱。」である。
咽頭結膜熱はプール熱とも呼ばれ、子供に多く見られる
感染症である。
「急増する発熱」の1因とみられている。
原因となるアデノウイルスは感染力が非常に強く、
アルコール消毒も有効ではないと言われている。
院長。「インフルエンザの患者は結構多いがそれ以外の
患者が多い。
これまでと随分変わった。
しかも大人の方もいるので、非常に異例の事態。」
プール熱はこれまで、プールが開かれる時期に感染者が
増えていたが今年は違う。
東京都では、統計を始めた1999年以降、最悪の状況。
初となる「プール熱の流行警報」が出された。
大阪や福岡、宮城なども、流行レベルに達したとして
注意を促している。
ただ、生活を守るためには”正しく恐れる”ことが必要である。
神奈川県・相模原市にある「協栄スイミングクラブ相模原」では
対策を徹底。
感染者を出していないと言われている。
授業中でも行われる水質のチェック。
水に入る前後にはしっかりシャワー。
身体を拭くタオルは、他の子との接触を避けるため、
個別に袋に入れられている。
小学6年生:「何でこんな対策をしているのかな?
あ、そうか、タオルからウイルスがうつらないためだ。」
感染症に対する子供たちの意識も高いようだ。
医師によると、しっかりと衛生管理されていれば、
プールの水を介して感染することは通常 なく、
タオルの接触を避けるなどの対策は家庭でも効果的だと
いわれている。
院長。「大きな感染症。これはコロナの影響もある上、
異常気象で季節がずれ込んだのではないか?
これによって遅い時期に、異例のプール熱流行が
起きている。
何か忘れている感染症がまたタケノコのように出てきて、
時期外れの感染の波が起こることは、しばらくの間、
数ヶ月いや1年先も含めてあるかもしれない。」
「5つの感染症」同時流行の恐れ。
これから季節が進み、注意したいのが感染症である。
あるクリニックでは「これからの時期、5つの感染症が
同時流行する可能性がある」と訴えている。
現在全国的に流行している感染症として、
季節性インフルエンザ、新型コロナウイルス、
アデノウイルス(プール熱/はやり目)、溶連菌がある。
それぞれどんな症状を訴える方が多いのか?
主な「感染症」症状に特徴はあるのか?
・新型コロナウイルス:発熱、咳、関節痛、倦怠感。
・季節性インフルエンザ:発熱、咳、関節痛、倦怠感、嘔吐。
・アデノウイルス(プール熱/はやり目):発熱、目の症状
(充血・痛み・かゆみ)。
・溶連菌:発熱、強烈な喉の痛み。
この4つに加えて、この秋・冬に流行の危険性があるのが
マイコプラズマ感染症である。
症状は、発熱や激しい咳。
悪化すると肺炎を発症することもあると言われている。
