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医師国家試験・気管支喘息

国家試験

病態

アレルギー体質(末梢血好酸球6%以上、正常値は2~6%で、通常は3%、血清IgEの上昇など)がもとにある。気管支喘息は、IgEが関係し、血清IgE値が高値であり、I型アレルギー、IgE依存型アレルギーである。発症年齢は1~2歳が多く、ほとんどが6歳までに発症する。

原因

吸入アレルゲン(アレルゲンとは、アレルギー反応に関係する抗原)には、ハウスダスト(家塵中に含まれるダニが原因と考えられる)、花粉(スギ、ブタクサなど)がある。季節の変わり目など気候の変化も誘因としてあげられている。

症状

アレルゲンなどの刺激による気管支の収縮のため、喘鳴、咳嗽がおこり、呼気性呼吸困難となる。この発作が繰り返しおこる特徴がある。息を吐くのが苦しく、呼気が延長する。苦しいために寝ていることができず、座っているほうが楽で、座位で呼吸する(起座呼吸)。重症になると、激しい陥没呼吸、顔色蒼白、冷汗、チアノーゼが出現する。血液は呼吸性アシドーシスの状態となる。

治療

気管支拡張剤を含むネブライザー(噴霧器)による吸入療法、気管支拡張剤の静脈内注射、皮下注射を行う。ステロイド療法は、緊急時以外はなるべく用いない。脱水に対する適切な輸液療法も重要である。血中のPO2(酸素分圧)が、50mmHg以下、PCO2(炭酸ガス分圧)が65mmHg以上のときは、人工換気が必要である。

原因療法として、原因としてわかっているアレルゲンを少量から皮下注射してしだいに増量し、そのアレルゲンに慣れさせる減感作療法がある。ヒスタミンの遊離をおさえる薬剤の長期投与も行われている。その他、体力の鍛錬、精神安定に対する療法もあわせて行う。重症な喘息児に対しては、環境による影響も大きいので、一定期間家族から離し、学校を併設した医療施設に入院させ、治療を行うこともある。外来通院の患児に対しては、サマーキャンプも、実施されている。



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